紫陽花

恋しくて恋しくてしょうがなくなる時がある。

夢を見たわけでも電話をしたわけでもないけれど、ふと。

多分季節のにおいだろう。

もしくは日差し、気温、時間帯。

何かが私の記憶を呼び覚まし、どうしようもない気持ちにさせるのだ。

 

もちろん会えるわけではない。

今どうしているのか知らない場合はもちろん、

知っている場合でも。会える距離にいてもいなくても。

ただ、どうしようもない気持ちは抑えられないので

思い出にふけったりする。

 

一番有効なのは、音楽を聴くこと。

一緒に聴いた音楽だったり、歌ってくれた歌だったり、

たまたまその時期にはまっていた曲だったり、

なんとなくイメージが似ているものだったり。

 

今日はちょうどその日で、

写真を見たり、当時を思い返したりしていたのだけれど、

なんともう8年も経っていた。

ついこの間のように鮮やかな記憶だというのに。驚愕である。

 

多分、すごく思い出が少ないのだ。

会える時間が限られていたから。

でもそれはむしろいい事でもあって、1つ1つの記憶がとても鮮明。

きっと覚えているのは私だけだろうけど。

でもそれでいいのだ。

今日はなんだか夢で逢えそうな気さえしてきた。

 

おやすみなさい。